相続した不動産の評価方法

遺産相続の手続きと相続税について詳しく解説します
故人が亡くなり、遺された財産の中には土地や住宅などの不動産が含まれていることがあります。
そして、故人が生前遺書で指示していた場合、複数の相続人がいる場合は、不動産などの財産を均等に分割する必要があります。
特に不動産の価値を正確に把握しなければ、適切な分割が行えません。
それでは、今回は相続した不動産の評価方法についてご説明し、さらに遺産分割の手続きや相続後に発生する税金についても解説いたします。
不動産の相続時には、単に所有するだけでさまざまな税金や管理・維持費用が発生するため、多くの方が相続した際には売却を選択される場合があります。
売却する際には、一般的に不動産会社に査定を依頼することが一般的ですが、査定は売却目的以外でも有益です。
査定を依頼する最大の理由は、円滑な遺産分割協議を進めるためです。
ただし、相続した不動産をそのまま残すという選択肢を選ぶ方もいらっしゃいますが、多くの方は不動産が遠くにあるため、売却を選択されることが一般的です。
しかし、不動産の価値は専門家でさえも判断が難しく、均等な分割が困難になったり、その他の問題が生じる可能性があります。
したがって、争いを避けるためにも、早めに査定額を算出しておくことは重要です。
また、相続した遺産の全てが相続人にとって利益となるわけではありません。
特に、相続した不動産に未払いのローンがある場合、その債務を相殺する必要があります。
ただし、多くの借主は団体信用生命保険に加入していることが一般的であり、債務が残ることはないはずです。
しかし、中には団体信用生命保険に加入していないケースも存在します。
このような場合には、債務が相続人に負担されてしまう可能性があります。
参考ページ:名古屋市で相続した不動産の査定|依頼方法と計算方法を解説!
マイナス資産の相続時の対応方法
相続時にマイナス資産を相続した際には、以下の3つの選択肢があります。
1. 相続人の自己資産からマイナス分を相殺する方法 マイナス資産を相続した場合、相続人自身の持っている資産と相殺することで債務を返済します。
具体的には、相続人が持っている不動産や預金などの資産を利用して、マイナス分を返済することになります。
2. 月々の支払いで相殺していく方法 マイナス資産を相続した場合、返済額を月々の支払いに分割して返済する方法です。
相続人は、定期的な支払いを行いながら債務を返済していきます。
3. 売却してローンを完済する方法 マイナス資産を相続した場合、不動産などの売却を検討して、得られた資金を使って債務を完済する方法です。
債務を一括返済することで、ローンを完済することができます。
また、残債額が大きい場合には、相続放棄や任意売却といった手段も検討する必要が出てくるかもしれません。
相続人は、自身の状況や債務額などを考慮して、最適な方法を選択する必要があります。
相続時には、資産査定を行う際には、一緒に団信への加入状態やローンの返済状況も確認しておくべきです。
これらの情報を把握することで、相続人は適切な判断をすることができます。
また、不動産などの経済的価値のあるものを相続する場合、相続税が相続人に課されることもあります。
不動産は経済的価値のあるものとされているため、相続税の対象になります。
不動産にかかる相続税の金額は、現在の資産価値を基に計算されます。
不動産の価値は、経済状況や市場状況などの外部要因と、不動産自体の状態によって決まります。
相続税の申請期限は、相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内です。
期限を過ぎるとペナルティが課せられるため、迅速に納付を済ませるためにも、相続開始後早めに不動産の査定を行う必要があります。