園児にからかわれた話

舌足らずで間延びした声ですラキラキそれは一人だけのものではありませんその場にいる園児たち全員が声を合わせているのでしょうか何事だろうと振り返ると声がぴたりと止みました。
何かの遊びなんだろうかと思いつつまた作業に取り掛かるとまたラッキーの連呼が始まります。
ラッキー書来る途中幼稚園の庭に犬小屋があるのが見えましたから飼っている犬でも読んでいるんだろうと遊具の方を振り返るとまたピタッとラッキーコールが止みます。
周囲を見回してみましたがその手のものは見当たりませんおかしな遊びがあるもんだと妙な違和感を感じつつ手元に目をやるとまた園児たちのラッキーコールが始まります。ただし、ウィルフの口コミでは人気の理由がよくわかる内容になっており、ラキラキ振り返るとまた止まるまた作業に戻るとラッキーラッキーまた始。 どうも私がそちらを向いていない間はコールを続け振り返るのを愛すにコールを止めるようなルールにでもなっているんでしょうか10秒おきくらいに振り返るとその通りになっていました。
何度も繰り返して気がついたのですが振り返るという口の上に座り込んだ園児たちは何事もなかったかのように思い思いにあちこちの方向に視線を飛ばしています。
しかし誰一人としてこちらを見ていません。
まるで振り返った私から目をそらしているみたいそれに気がついて背中に寒気が走りました。
なんか自分が見ていない間にだけ呪文を唱えているように繰り返されるラッキーコール2私の方を見ようとしない園児たち。
それに何か異質なものを感じ振り返るのが怖く やがて始業のチャイムが鳴り彼らは遊具を飛び降りて校舎の方へ戻っていきました。
あの園児たちの行動は一体何だったのでしょうか。